○南山城村建築工事及び設備工事等検査規程
平成20年3月24日
規程第2号
(趣旨)
第1条 この規程は、法令その他特別の定めがあるものを除くほか、南山城村が所管する建築工事及び設備工事及び業務委託(以下「工事等」という。)の検査に関して必要な事項を定めるものとする。
(総則)
第2条 検査は、地方自治法、同法施行令、南山城村財務規則、南山城村工事執行規則及び工事請負契約書に定めるところにより、厳正に行わなければならない。
(1) 検査職員 南山城村財務規則(以下「財務規則」という。)第126条の規定により契約権者又は契約権者から検査を命ぜられた職員をいう。
なお、同一工事において検査職員は監督職員と兼務してはならない。
(2) 監督職員 財務規則第124条の規定により契約権者又は契約権者から監督を命ぜられた職員をいう。
(3) 検査 完成検査、部分払検査及び随時検査をいう。
(4) 完成検査 財務規則第126条の規定により工事等が完成したときに行う検査をいう。
(5) 部分払検査 財務規則第128条の規定により工事の一部が完成し工事請負代金の一部を払うときに行う検査をいう。
(6) 随時検査 工事期間中、必要により随時に行う検査をいう。
(7) 工事 南山城村が執行する建築工事及び設備工事をいう。
(8) 業務委託 建築工事及び設備工事の執行に係る測量、調査及び設計業務の委託業務をいう。
(1) 当該工事等の執行を担当する課の課長(以下「担当課長」という。)又は、これに相当する職以上のもの
(2) 村長が特に必要と認めて命じた職員又は、専門的な知識を有するもので村長が検査を委嘱するもの
(1) 担当課長又は、これに相当する職以上のもの
(2) 村長が特に必要と認めて命じた職員又は、専門的な知識を有するもので村長が検査を委嘱するもの
(部分払検査)
第5条 工事等の部分払検査は、当該各号に定める検査職員が行うものとする。
(1) 担当課長又は、これに相当する職以上のもの
(2) 村長が特に必要と認めて命じた職員又は、専門的な知識を有するもので村長が検査を委嘱するもの
(1) 担当課長又は、これに相当する職以上のもの
(2) 村長が特に必要と認めて命じた職員又は、専門的な知識を有するもので村長が検査を委嘱するもの
(検査の方法)
第8条 検査は、契約書、設計図書及び仕様書によるほか、工事においては南山城村建築工事及び設備工事検査基準(別表第1)に基づいて行うものとする。
(1) 完成検査 請負者又はその現場代理人及び主任技術者並びに監督職員及び必要に応じて専門技術者
(2) 部分払い検査 請負者又はその現場代理人及び主任技術者並びに監督職員及び必要に応じて専門技術者
(3) 随時検査 請負者又はその現場代理人及び主任技術者並びに監督職員及び必要に応じて専門技術者
(補修(改造)命令)
第10条 検査職員は、検査の結果、不合格のある場合には、補修(改造)命令書(別記第1号様式)により、期間を定めて工事の補修又は改造を命じなければならない。この場合において、特に必要と認められるものについては、村長に報告し協議して行うものとする。
(検査認定)
第12条 地下又は水中に埋設した工事について、外部から検査することが困難な部分は、監督職員又は請負者が提出する考査認定資料(現場写真、各種試験結果等)により、検査の認定をすることができる。
(破壊検査)
第13条 検査職員は、必要と認めた場合は、破壊若しくは分解又は試験をして検査を行わなければならない。
(検査の報告等)
第14条 検査職員は、検査を終了したときは、検査調書(別記第3号様式)に意見書を添えて速やかに村長に報告しなければならない。
附則
この規程は、公布の日から施行し、平成20年度から適用する。
附則(令和2年訓令第20号)
この規程は、令和3年4月1日から施行する。
附則(令和4年訓令第14号)
この規程は、令和4年10月1日から施行する。
附則(令和4年訓令第19号)
この規則は、令和5年1月4日から施行する。
別表第1
南山城村建築工事及び設備工事検査基準
(目的)
第1条 この基準は、南山城村建築工事及び設備工事検査規程第8条の規定により、南山城村の所掌する建築工事及び設備工事の検査に必要な技術的事項を定め、もって検査の適切な実施を図ることを目的とする。
(検査の内容)
第2条 検査は、当該工事の出来高を対象として、実地において行うものとし、契約図書に基づき、工事の実施状況、出来形、品質及び出来ばえについて、適否の判定を行うものとする。
(工事実施状況の検査)
(主体工事の検査)
ただし、外部からの観察、出来形図、品質管理の状況を示す資料、写真等により当該工事の適否を判定することが困難な場合は、必要に応じて破壊して検査を行うものとする。
(設備工事の検査)
ただし、外部からの観察、出来形図、品質管理の状況を示す資料、写真等により当該品質の適否を判定することが困難な場合は、必要に応じて破壊して検査を行うものとする。
(出来ばえの検査)
第6条 出来ばえの検査は、仕上げ面、とおり、すり付けなどの程度及び全般的な外観について目視、観察により行うものとする。
(随時検査の実施)
第7条 随時検査は、工事工程の適期に工事実施状況、出来形等を検査し、工事の適正な施工を確保するとともに、完成検査の円滑な執行に資するため実施するものとする。
別表1(第3条関係) 工事の実施状況の検査留意事項
項目 | 関係書類 | 内容 | |
1 | 契約履行状況 | 関係図書等 | 契約履行の状況、指示・承諾・協議事項等の処理内容 |
2 | 工程管理 | 実施工程表、工事打合せ書 | 工程管理状況及び進捗内容 |
3 | 安全対策 | 契約図書、工事打合せ書 | 安全管理状況、交通処理状況及び措置内容、関係法令の遵守状況、独自の工夫 |
別表2(第4条関係) 主体工事検査基準
工種別 | 検査内容 |
土工事、くい地業工事 | 根切りの幅及び深さの設計図書との照合 埋戻し土の質及び締め固めの状態は適当か。 栗石の質、形状寸法、敷き込みの状態、目潰しの充填及び突固めの状況は適当か。 杭はJIS指定工場の製品であるか。 杭の配列、本数、間隔及び杭頭の処理状況は適当か。 杭の最終沈下データの検討 |
鉄筋工事 | イ 関係図面により加工組み立てが検査されているか。 ロ サイズ別試験成績表の検討 ハ 加工状況及び組み立て状況はよいか。 ニ 圧接継手位置(乱継)の状況、スラグの有無、強度試験成績表の検討 |
鉄骨工事 | イ 綱材、リベット、ハイテンションボルトなどはJIS規格品であるか。JIS規格品でない場合は、形状、寸法は検査されているか。強度試験結果の検討 ロ 現寸図、型板、工作図が検査されているか。 ハ 切断箇所(水平垂直度、まくれ、ひずみ)の矯正及び密着度はよいか。 ニ ハイテンションボルトの締付状態、ピッチ、へりあき、座金の取り付けは完全か。 接触面の浮きさび、じんあい、塗料等はよく清掃されているか。 ホ 溶接(アーク溶接)は、記号どおりされているか。 溶接部にわれ、スラグの巻込み、脚の不ぞろい、サイズの不足などの欠陥はないか。 ヘ 塗装は仕様書どおりされているか。 |
コンクリート工事 | (型枠) イ 型枠組み立てに際して、施工図は十分検討されているか。 ロ コンクリート断面寸法について図面と照合。 ハ インサート、差筋の取り付けの有無、型枠内部は清掃されているか。 ニ 型枠が足場、淺橋などの仮設物と連結されていないか。 ホ 型枠の存置期間及びサポートの取りはずし方法に誤りはないか。 (コンクリート) イ コンクリートの調合比(各種補正を含む)は適当か。 ロ コンクリートの打込方法及び養生の状態は適当か。 ハ コンクリートの打上り精度の良否と不良箇所の処置は適当か。 ニ レデーミクストコンクリートの使用に際してはJIS5300により施工されているか。 ホ メーカーより提出された調合比、運搬距離は適当か。 ヘ 供試体の採取方法及び強度試験成績表の検討 ト 躯体コンクリートの強度の検査 |
組積工事 | イ ブロックの割付図が作成され検討されているか。 ロ 補強筋は図面どおり挿入されているか。 ハ 空胴の充填コンクリートは十分か。 ニ 鉄筋の結束、隅角部鉄筋の施工状態の検討 ホ ブロックは、仕様書に指定された強度以上のものが使用されているか。(JIS規格の検討) |
木工事 | イ 樹種、材質、寸法は設計図書により検討されているか。 ロ 緊結金物の使用(寸法、締付、数量)は適当か。 ハ 構造工法(継手、仕口の位置、土台の防腐剤塗等)は適当か。 ニ かんな削り仕上げの平滑度はよいか、曲り、そりはないか。 ホ 合板、ボード類のメーカー指定及び種別についての設計図書との照合。 |
左官工事 | イ 下地処理、不陸、ひずみの修正の良否。 ロ つけ送り、むら直しの状態は適当か。 ハ 窓、出入口廻りのモルタルの充填は十分か。 ニ 浴室、バルコニー、その他の防水モルタル塗の勾配は適当か。 ホ 天井、床、壁の浮き、クラック、こてむらはないか。 ヘ 上塗の定規摺、出入隅の切付け、稜線ちり回りの切付けはよいか。 |
金属性建具工事 | イ 現寸図が作成され品質、巾、高さ、周囲、壁面とのおさまり等についてよく検討されているか。 ロ 防錆処理、対アルカリ養成など設計図書どおりされているか。 ハ 枠回りのコーキングの施工は安全か。 ニ 水切り廻りの施工は安全か。 |
木製建具工事 | イ 型状、寸法、見込厚など図面により検査されているか。 ロ 材種、品等など設計図書どおりか。 ハ 附属金物の品質及び取り付け状態は適当か。 |
金属工事 | イ 品質、寸法は設計図書どおりか、加工状態はよいか。 ロ 取り付け方法及び使用場所は適当か。 ハ マンホール、点検口等の既製品の規格は設計図書どおりか。 |
防水工事 | イ 防水層の仕上りはよいか、材質、重ね巾、層数等は設計図書どおりか。 ロ 防水層押え及び防水下地モルタルの勾配、平滑度はよいか。 ハ 防水層の立ち上り及びドレーン廻りの処理はよいか。 |
石タイル工事 | イ 割付、目地巾の均一度及び平滑度はよいか。 ロ 床の仕上り勾配はよいか。 ハ 緊結金物の状態及び裏込めモルタルの充填はよいか。 |
ガラス工事 | イ 種類、厚み、形状等は設計図書と照会されているか。 ロ 特殊ガラス(熱線吸収ガラス、強化ガラス等)は指定されたものになっているか。 ハ 嵌込みの際のクリップ止め、敷パテは適当か。 |
塗装工事 | イ 塗料の種類及び施工方法は設計図書どおりか。 ロ 下地の錆及び有害な付着物は除去されたのちに塗装されているか。 ハ 下地の乾燥度はよいか。 ニ 仕上がりのむら及び平滑度の良否 |
外装工事 | イ コンクリート打放シ仕上げ面における欠点の補修は適当か。 ロ 軒裏、庇裏等の塗付材の剥離、クラック、浮きはないか。 ハ 軒先、ベランダ先等に水返しが廻っているか。 ニ 壁面仕上げのこてむら程度はよいか。 ホ 壁面、サッシ等の汚れは清掃されているか。 ヘ 基礎及び土間仕上げの根切り深さは適当か。 |
内装工事 | イ 内装材の種類、工法の設計図書との照合。 ロ 仕上りのむら及び平滑度の良否 ハ 畳の目違い、床、表の質、敷居との高低差の良否。 ニ 階段手摺の固定、仕上りはよいか。 ホ 釣戸棚、付鴨居等の固定はよいか。 ヘ 硝子、サッシ廻りの清掃はできているか。 |
その他 | 上記各項のほか、設計図書の内容により検査照合する。 |
別表3(第5条関係) 設備工事検査基準
工種別 | 検査内容 | |
設備工事共通事項 | 構造体の補強 | イ スリーブ、箱入れ等梁貫通箇所の補強筋の確認。 ロ 分電盤及び消火栓ボックスの箱入れ箇所の補強筋の確認 ハ 換気扇、フード排出口等の外壁廻りのコーキング又は雨仕舞は適当か。 |
逆勾配の防止 | 配管の接続方法及び勾配を確認する。 (特に暖房横引管及び排水通気管に注意する) | |
塗装 | 錆止め塗装については、鉄部のちり、錆等をよく落としてから塗装しているか確認する。 | |
床と配管の関係 | スラブ上下配管及び床下配管が根太等と接触することにより、ウォータハンマによる振動が床に響かぬよう配管が十分に考慮されているか。 | |
はつり工事 | 柱、梁等の主要構造部をはつっていないか。 | |
異物混入防止 | 配管内へコンクリート塊、モルタル、木片、油、鉄くず等が混入していないか法意する。 | |
災害防止 | 安全措置に十分注意しているか。 | |
完成検査の際の整備書類 | 電気設備工事 | イ 一般供給電力については絶縁抵抗測定、接地抵抗測定及び各種継電器動作試験等の結果表 ロ 自家用電気工作物施設については通産省立会い試験合格証 ハ 消防設備(自動火災報知器、非常警報設備、電気火災警報器等)は、消防長又は消防署長の検査済証 |
衛生設備工事 | イ 給水設備でさく井のある場合は、揚水能力試験表ただし、飲料水については衛生研究所又は保健所の水質検査成績表 ロ し尿浄化槽については保健所の検査済証 ハ 消防設備(消火栓、泡消火設備、スプリンクラー設備、不燃性ガス消火設備等)については消防長又は消防署長の検査済証 | |
暖房設備 | イ ボイラー及び圧力容器については京都府人事委員会委員長の検査済証 ロ オイルタンク及びオイル配管については消防長又は消防署長の検査済証 | |
工事別検査事項 | 電気設備工事 | イ 電線は、設計図書に指定されたものが使用されているか確認する。 ロ 配管材料には総てJIS又は型式承認番号とメーカー名が記入してあるので、特記仕様書と照合する。 ハ 金属管の種類(厚鋼、薄鋼)及び管とボックスをはさむアースボンドを確認する。 ニ ケーブル相互又はケーブルと電線との接続及びケーブル末端処理の良否を確認する。 ホ スイッチ、コンセント類の傾き直し及びボックス内の清掃、絶縁ニス塗布の有無の確認。 ヘ コンセントは向って右側(差込孔の小さい方)を電圧(+)側と接続してあるか確認 ト 点灯、導通、回路、作動、絶緑及び接地抵抗の各試験の有無の確認 チ 開閑器類には定格電流、電圧、型式承認番号を表示してあるか確認する。 また、扉裏面には結線図が入れてあるかを確認する。 |
給排水、衛生、給湯、ガス、し尿浄化槽設備工事 | イ 衛生器具の取り付けの良否及び締りぐあいの良否の確認 ロ 弁類の種類 (1) 高架水槽以降の配管は5kg/cm2以上。 (2) (1)を除くものは総て10kg/cm2以上。 ハ 吊金物、支持金物の間隔、取り付け方法及び錆止塗装の良否の判定。 ニ 給水給湯管、排水管内の泥はき及び通水テストはされているか確認 ホ 公共水道の場合は所管事業所の検査の有無の確認。 ヘ 室内配管の防露、保温の見切部の菊座及び分岐、曲り部のバンドの取り付けの確認 ト 浄化槽の排気管の先端が建築物の開口部(窓出入口等)から3m以内のときは、開口部の上端より1m以上高くしてあるか。 チ 高架又は高置水槽内の清掃及びボールタップ、液面電極の作動状態の良否の確認 リ パイプシャット内の計量器の位置の確認 (検針の確認が容易な位置にあるか) ヌ ガス設備に対しては室内の吸排気の状況及び燃焼ガス排気管の取付けの有無 ル 屋内排水管の勾配、管内の清掃及び、ますの内部仕上げの良否の確認 オ し尿浄化槽 (1) 側壁とスラブのすき間のモルタル詰めの有無 (2) 導入管の点検(水深の1/3まで水没しているか。) (3) 内部の構造及び機能について保健所の指導の有無 | |
暖冷房空調設備工事 | イ 配管 (1) 振動の伝播を防ぐ必要のある配管の防震継手、防震吊金物及び防震支持金物の施工状態の良否 (2) 伸縮継手を備えた配管の固定金物の施工状態の良否 (3) 防火区画を貫通する管のすき間埋めの良否(岩綿等の不燃材料で埋める) ロ 蒸気配管 (1) 管の勾配は適当か。 (2) 伸縮継手は、継ぎ折れ及び横振れのないように取り付けられているか。 ハ 保温、保冷 (1) 保温、保冷材の材質及び厚みは設計図書どおり施工されているか。 (2) 冷水管の壁、床、梁の貫通箇所の保冷工事は完全にできているか。 ニ 風道 (1) 短形風道の角の継目に間げきはないか。 (2) 風道上端のボールトの締め忘れはないか、また、清掃はできているか。 (3) 風道金物より他の配管(電気、給排水、天井等)を吊り下げ又は支持していないか。 (4) 排出口の風道その他の荷重がかかっていないか。 ホ 冷却塔 (1) 積雪及び風圧に対して安全であるか。 (2) 排気及び騒音が周囲に悪影響を及ぼさないか。 ヘ 煙道の重量が直接ボイラーに加えられていないか。 ト ボイラー、オイルタンク、冷凍機、制御機器等は設計図書に指示された能力及び容量のものが設置されているか。 |